留学生が教えてくれた日光市&湯西川の未来の姿


「国際交流都市、日光の再発見!」
タイトルは違いますが、昨年取材した【世界遺産NIKKO+1】同様、宇都宮大学の留学生が、日光市の魅力や課題を調査しました。外国人目線で日光市の新しい魅力や改善点を見つけ、今後の観光振興に役立てよう!という内容です。

学生たちが調査をまとめ、発表した12月16日(土)のシンポジウムの内容を中心にレポートします。

どうやって調査を進めるの?

学生たちが日光東照宮がある旧日光市エリアと栗山の湯西川に行き、観光客やそこで働く人達にアンケートを実施しました。

(1)12月3日(日) 東照宮エリアでアンケート

まず初めに東照宮エリアで調査。外国人観光客が多く、留学生たちはそれぞれ得意とする言語でアンケートをとりました。

(2)12月10日(日) 湯西川エリアでアンケート

湯西川では「道の駅 湯西川」、「水の郷」、「湯西川温泉街」に分かれてアンケートを実施。慣れない日本語で一生懸命アンケートをとっていました。

“生の声”を聞いた留学生が感じたこと

留学生が調査をして感じたことを発表するシンポジウムが12月16日(土)に開催。

湯西川のことを地元の人から聞きたい!という声もあり、湯西川館本館伴弘美(ばんひろみ)さんに話をしてもらいました。湯西川のことをしっかり学び、いよいよ学生の発表です。特に気になった点をいくつか紹介します。

(1)SNSの口コミはあなどれない

フェイスブックやインスタグラムなどのSNS(インターネットを使って様々な人と交流するサービス)を利用する人はどんどん増えています。「何を基準に旅行を決めるのか」という点ではSNSも大きな影響力があります。SNSで写真などをアップしてくれた人に特典を付けて1人でも多くの人に見てもらったらどうか、という提案がありました。ちなみにタイではブログで観光情報を集めることが多いそうです。

(2)国際交流に興味のある若者×外国人観光客

学生やボランティアさんの中には国際交流に興味のある人もいます。その人達と外国人観光客を結びつけて、観光と交流を同時に提供してみては、という意見。確かに観光と交流は切り離せない部分でもあるし、お互いに楽しめそうな方法ですね。

(3)かまくら祭りを栃木県の代表的な祭りにする

日本夜景遺産にも登録されている湯西川のかまくら祭り。観光イベントとして盛り上げるのはもちろん、栃木県の代表的な祭りにすることで若者が帰ってきたくなるような魅力的な地域になる、という意見がありました。

観光×地域づくり×交流

たくさんの魅力が合わさったらもっと楽しい栗山、湯西川になりそうですね。

(4)平家の里の展示品は世界共通!?

平家の里で展示されている木杓子や木鉢などは、ネパールでも使われているんだとか。「懐かしい気持ちになりました。」と話すネパール人の留学生。意外な所に共通点があり、驚きです。

まとめ 

留学生たちが自分の国と比較しながら日光市や湯西川について提案する様子はとても新鮮で参考になりました。“観光”と一言で言っても交流や教育、生活や料理、様々な側面があります。

それぞれの魅力を組み合わせることで、日光市ならでは、栗山ならではの魅力を伝えることができることを留学生たちに教えてもらいました。私は来年度、旅行会社を立ち上げます。今回留学生たちから学んだことを活かしてツアーなど考えていきたいです。

おまけ 気になるので聞いてみました~宿泊料金~

外国人観光客の目線で発表してくれた留学生たち。じゃあ、自分達が旅行する時に宿泊代はいくら出せますか?10,000円くらい、と答えた学生は1人か2人くらい、7,000~8,000円くらいと答えた学生が少数で、ほとんどが3,000円~6,000円の間と答えていました。

ちなみに日本に来る外国人観光客が1番旅行でお金を使うのは買い物
出典元:国土交通省 観光庁 訪日外国人消費動向調査

「日本では1泊2食付きが普通なの?」という話題が昨年のシンポジウムでもありましたが、買い物、飲食、娯楽、など様々なサービスにお金を使いたい人にとっては、素泊まりの宿というのも選択肢の1つにあるかもしれませんね。