2016年11月29、30日に栗山の川俣(かわまた)地区、湯西川(ゆにしがわ)地区で「言語に頼らない接客~外国人はともだち~」と題して、接客セミナーの講師をさせていただきました。国際都市の可能性を秘めた栗山の魅力を交えて内容を紹介します。
1.外国人観光客を受け入れる必要性
そもそも外国人観光客を受け入れる必要ってあると思いますか?なぜ今外国人観光客が必要なのか簡単に説明します。
一言でいうと日本の生産年齢人口(15歳~64歳)、働いてお金を稼ぐ世代の減少が挙げられます。ちなみに栗山は生産年齢人口が1番多い1990年代(図では赤四角で囲ってる部分)に観光客が最も多く訪れていました。
出典元:日本の人口の推移-厚生労働省
生産年齢人口が減っていくと予想されている中、ピーク時の観光客を日本人旅行者だけで取り戻すのは難しい。だから外国人観光客の誘客は必要です。
2.外国人観光客を受け入れるのに1番大切なこと
世界には196ヵ国ありますが、それぞれの文化と国民性を理解することが1番大切です。
「どこから来たのですか?」と聞いて「私は外国から来ました」と答える外国人はいません。
私たちが海外に行った時「中国人?」と聞かれても「日本人です。」ってはっきり言い直しますよね?自分の国を知ってもらいたい気持ちは万国共通。
外国人が日本の事を理解しようとして、「マウントフジ」など知ってる日本語を言うと「オォー!」ってなります。その逆を外国人にするだけで、笑顔ときっかけが生まれます。
3.栗山が秘める国際都市の可能性
①外国人が日本人に感じる不満
外国人が日本に訪れた時に感じる不満で多いのが「無視されている感じがする」ということです。外国語を話せないから…と外国人とコミュニケーションをとらないのが原因です。
②栗山の人たちはどうなの?
外国人向けモニターツアーで協力してくれた栗山人は、外国語を話せなくても外国人を精いっぱいもてなしてくれました。その結果、栗山の“人”に対する評価がとても高かったです。
③人の魅力を活かした観光地作り
自然や食、文化遺産ももちろん魅力的です。しかし、飽きられない魅力は“人”にあり!人との思い出は印象に残るし、何より会えば会うほどつながりが深くなり地域への思い入れが強まります。
私も昨年県外から初めて栗山に来ましたが、優しく受け入れてくれたので今栗山に住んでいられます。栗山に訪れた外国人にも同じように接すれば、国際都市栗山としての未来が見えてくるのではないでしょうか。
4.それでもやっぱり不安。そんな人へ便利なツールを紹介。
日光市で作成している指差し会話シートは前にも紹介しました。今回はその他の便利ツールを紹介します。
①案内標識「ピクトグラム」
1つ1つに外国語の説明を加えなくても絵を見れば何があるかわかるピクトグラム。施設の案内などに利用することができます。「こっちです。」と案内してピクトグラムを見せれば外国語を話さなくても大丈夫です。
②イラストカード
旅館などで無料で貸し出しているもの。傘や栓抜きなどありますが、イラストカードをフロントに持っていくとそれを貸し出してくれるシステム。何が欲しいのかすぐわかるので、これも外国語を必要としません。
③ホームページで英語メニュー
アレルギーや食事制限など考えると原材料やメニューの説明は大事。でも外国語で1から作ると大変です。
有料ですが、例えば「グルトン」という外国語メニュー作成サービス。店舗情報やメニュー、使用原材料などを英語でweb上に作成してくれます。外国人が、店内のQRコードに携帯をかざすだけで簡単にチェックできます。
なんとかして外国人に伝えたい、この気持ちだけでも喜ばれますが、実際に伝わるともっと嬉しいですよね。言葉が通じなくても便利ツールを利用すれば、コミュニケーションをとることができます。
さいごに…
栗山も日光市も国際都市の可能性を秘めています。「外国人観光客を受け入れたい!」少しでもそう考えている方はぜひ声をかけて下さい。ツール作成や料理のメニュー、注意書きの翻訳、外国人対応などお手伝いします。
<問い合わせ先>
日光市栗山地域おこし協力隊 疋野 吾一(ひきの ごいち)
相談フォーム
[contact-form-7 id=”12805″ title=”インバウンド相談フォーム_”]お電話
TEL:0288-97-1112(栗山行政センター)