以前川俣地区の西沢金山跡へ行ったとき、ツアーの先生が「栗山では日向(ひなた)地区にも鉱山の跡がよく残っているよ」というのです。ほんまかいな?
いつも冒険へ連れて行ってくれる山の先生も日向出身なのですが「その辺へ釣りにはしょっちゅう行くけど、鉱山跡は行ったことないな」とのこと。「先生すら行ったことないだと?」おらわくわくしてきたぞ。
出発。例によって険しい山道
地元でもほとんど見たことはないという日向鉱山跡。それもそのはず。かなりの山奥にあります。昔は人が住んでいたなんて信じられないな。
車でなるべく奥まで行きたかったのですが、途中で予定外の崖くずれ。自然界ではよくあることです。ここからは歩いて行くしかなさそうです。
こういう斜面が一番おっかないです。頼りないロープなんかよりも、信用できるのは先生のあしあと。これにそって慎重に進みます。2時間弱くらい歩いて到着です。先生「1回すべると、ずっと下まで落っこちるから気をつけて」私の心「おらはらへって力(りき)がでねぇ」
2時間は決して短い時間ではないはずですが、栗山で山のぼりをするようになると、「あ、2時間でいけるんだ」というノリです。町でいうところの「あ、乾電池がない。コンビニまで行ってくるか」くらいの感覚になるから不思議です。”慣れ”って素敵。
到着。そして遺産の数々
着きました。日向鉱山は、規模は西沢金山より小さかったようですが、銅や金が採れたという記録があります。それらを運ぶ際に使ったレールの跡です。
これは坑道のあとですね。西沢金山でもありました。鉱物(資源的価値のある天然の物質)などを運ぶために掘られた通路です。
いちばんでっかい遺産
すこし進むと川みたいなものが見えてきます。
なんだこりゃ。歴史を感じる文明の機械があり、森があり川があり霧があり。ジブリに即採用レベルの風景と感じました。
すこし調べてみると、鉱石の粉砕(ふんさい)器のようです。石の塊みたいなやつをこれで砕いて、宝の成分を取り出したのでしょう。
日向鉱山跡、実はまだ遺産がありましたよ。続きは後編で。
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