逆川(さかせがわ)ダムを紹介します。
住所には栗山でなく、鬼怒川温泉エリアに位置します。
まだツアーで行ける企画はありません。
それでもいつか実現することを夢見て・・・少しだけ紹介しておきます。
逆川ダム データ
アースダムとは
アース(大地)のとおり、土などを盛って造られたダムですね。
実は日本の全ダムの約45%がこのアースダムです。
逆川ダムは内部にコンクリートがあって、水を通さないようガードしています。
あの黒部ダム(栃木)とのコンビネーションでかつて「東洋一の発電」
大正はじめの頃、栃木県の水力による発電量はなかなかのもので、全国の13%を占めるほどでした。
栃木県は鬼怒川とか、那珂川とか、水の資源が豊富なんです。
で、その水力を利用した電源開発の中で大規模だったのが、
下滝発電所(今の鬼怒川発電所、鬼怒川温泉にありますよ)の建設でした。
今の東京電力ホールディングスさん(当時は鬼怒川水力発電株式会社)が作りました。
鬼怒川の上流に造られた
黒部ダム(栃木) にためた水が、ほぼ同時期に造られた逆川ダムを通って、約1kmの鉄管を取って・・・下滝発電所で発電!という流れです(鉄管はあとで写真とります)。
その工事は通称「
鬼怒川工事」とかっこいい感じで呼ばれ、明治期最大の工事だったようです。
藤原町史によると「完成当時、下滝発電所は東洋一を誇った」とか。
※藤原町史には何が東洋一なのか、肝心の部分がぬけていましたが、文脈からすると「
発電量が東洋一」だと思います(あとでもうちょい調べてみます)。
はじめて出会えたときは感動しました
けっこうな山奥にありまして、会いたければ、ひたすら歩く必要があります。
歩くといっても登山のように激しい登り道とかはなくて、平な道をただひたすら歩きます。
いい運動になります。
片道1時間くらい歩いていると・・・
森の中に、ひっそりとありましたよ。
おぉ。
よく見えない。
でもこれが逆川ダムです。
まわりの木でよく見えないのもまたレア感を演出します。
国が管理している大きな4ダムとかと比べちゃうと、迫力としてはあまりないです。
ただ関係者以外の人にほぼ見られる機会もなく(たぶん)、100年以上前からお仕事されている歴史を考えると、リスペクトせずにはいられません。
「ありがとう」と言いたくなるダムです。
せっかくですが、ぐるっと周りを見て回りました。
一周はできません。
慰霊碑的なものも
探してみると、やっぱりありました。
お線香が供えられていました。
雨や風ですぐになくなってしまいそうですが、よく見ると、そんなに時間がたっていないようです。
管理されている方があげたのかもしれません。
歩きだと往復2時間くらいかかるので、それだけでもダム旅として成り立つ感じです。
逆川ダムと5くりとの思い出
2017年 |
ダム愛好家星野さんにその存在を教えてもらう |
2019年 |
初訪問 |
お役立ち情報
周辺ポイント
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参考記事・本
ダムマニアの宮島さん著の最新版。
電子版で買いまして、やっぱりわかりやすかったです。
逆川ダム[栃木県] – ダム便覧
藤原町史(通史編)