日光の氷瀑(ひょうばく、凍ってカッコいい滝)といえば、雲竜渓谷(うんりゅうけいこく)が有名です。今シーズン(1〜2月)も、多くのお客さんでめっちゃにぎわいました。
しかし、広い広い日光です。栗山にもすばらしい氷爆がありました。ちょうど雲竜渓谷の冬の登山シーズンが終わる2月中旬頃、栗山の月山に存在したのです。
1.その隠れ名瀑は、月山のふもと「栗山ダム」から攻めます
2月のある日。栗山ダムにきていました。
ここは栃木県花「ヤシオツツジ」の群生で有名な月山のふもとに位置します。ここでやる人気イベントが「花見バーベキュー「ビーフピア栗山」」。今年はは5/3(祝)です(宣伝)。
ふつう、冬にこんなところに行くのは、ダムを管理している関係者だけのはずです。
でも…世の中には変わった人がいるものです。
数日前のこと。
インターネットの情報をもとに、今回の隠れ氷爆を見つけたこの方は…
ウッキーさん!日光市の霧降高原エリアを拠点とし、アウトドア&創作体験をガイドする「ワンプレイト」の室町さん(ウッキーさん)です。
夫婦滝か…
その存在は知っていました。栗山ダムへ行く途中に、水が多いときしか現れない滝が遠くから見えたのです。栗山の山奥だから、地元でも知らない方がほとんど。地元では「幻の滝」と呼ぶ方もいました。また、日光最強ブロガー・ふぃふぁ山荘さんや、地元のマタギの方からも、そのうわさは聞いていたのです。
しかし、今まで冬に月山に行く機会はありませんでした。なぜかというと…
・・・
なんか行くの危なそうじゃん!
遭難したくないし。しかしウッキーさんが案内してくれるなら、安心です。暖冬で氷爆が早めに溶けることは予想されます(実際、今は溶けています)。
行くしかない!
2.すばらしい氷爆は意外と身近に?栗山ダムから1時間で行けます
それでは、ウッキーさんの山仲間たちとレッツゴー!
隠れ氷爆というくらいですから、当然、道はありません。
ウッキーさんは下見のときに最短距離で滝にむかったところ、崖みたいな険しい道になったそう。
わたしのようなシロウトのために、より安全な道を選んでくれました。なんども地図で地形を確認しながら、慎重に進みます。
行きはほぼ下りです。なので、テンション高めですが…
帰りの上りを想像したくねぇ
そんな冬山の登山です。
雪すべりしたり、楽しみながらぐんぐん進みます。
途中、
お!すごい氷爆!これか?
そして…
予定どおり1時間ほど歩くと…見えてきました。
ウッキーさん「これが夫婦滝です!」
3.冬の新名物、隠れ氷爆「夫婦滝(雄滝)」!
・・・
・・・
すげー
すげーーー!!!!!!!
すみません、すげーしか言っていません。ほんと、間近で見るとそれしか言えませんでした。まさか、こんな氷爆が栗山にあったなんて。
Webの情報では、落差は約60〜70m。でもそれ以上に、存在感がすごい。夫婦滝というのは、滝が2つセットになっていて、雄滝と雌滝があるためです。こっちが雄滝というわけ。
思えばあの雲竜渓谷だって、ブレイクしたのはここ数年のことです。有名登山雑誌に掲載され、通たちの間でどんどん広まったと聞いています。ウッキーさんのような方たちの開拓によって、地域に新しい観光資源は生まれ、育てられていくのだなぁと、ワクワクしっぱなしの1日となりました。
そして開拓されつくしていない栗山は、新しい観光資源が発見される可能性も高いのです。
整備された道がないので、登山レベルとしては上級になります。でも山好きなら、ガイドさんとゆっくり行けば、行けないことはないはず。行きはほぼ下りで1時間程度で滝にたどりつけるので、身近なすげー氷爆として、新しい名物になる予感!
個人的には、ロックフィル式・栗山ダムの冬バージョンにも興奮ぎみでした。誰もいない無機質なダムと、あたり一面に広がる雪…なんともいえないロマンを感じました。
おわりに‥この感動を、マニアック登山好きのみんなへ(ツアー化希望)!
スタート地点に戻りました。日も暮れはじめています。
日光連山の美しい風景を眺めながら、余韻にひたります。
途中で、地元ハンターの方にもお会いしました。
いきなり、とれたての鹿肉をいただきました。こんな思いがけない出会いも、栗山の魅力です。
いかがでしたでしょうか?
ヤシオツツジと栗山ダムの月山で、冬にすばらしい氷爆が体験できることが明らかになりました。今回お世話になったウッキーさんにはいろいろとお願いしました(感のいい方にはわかるかも)ので…とにかく来年の冬、ご期待ください!
案内してくれた人:ワンプレイトさん