まさかアレで飲み会とは。夜の土呂部であやしい儀式?が… 

140902 ganomi 21 ある8月の夜、土呂部(どろぶ)地区の山奥へ向かっていました。町の人からは「栗山がすでに山奥」と言われそうだけど、今回の目的地は集落の中心地から車で5分くらいあがった場所。 なぜ、夜にそんなところへ行くか?それはある1通のメールがきっかけでした。 メールの内容、いや、タイトルからして、信じられなかった。
蛾(が)を見ながら飲み会のお誘い
・・・ ・・・ は? メールの内容は、シンプルだった。
集まる蛾をつまみに酒を飲みませんか…
・・・ ・・・ は? しかし、どうやら、マジらしい。 蛾って、あの蛾?それをつまみ? 月を眺めて酒を飲む。それは聞いたことある。でも、蛾?蛾は詳しくないが、どちらかというと、今までの人生でもなるべく距離をおいてきた対象。それを集めるのか? 考えるほど、混乱してしまう。それでビールはうまいのか?つまみは柿ピーではだめなのか?蛾は集まりそうだけど、人間は集まるのか?ためしに職場の人を誘ってみたが、5秒で笑顔で断られた。 しかし。 しばらく悩んだが、これはもしかしたら蛾の神さまがくれたチャンスかもしれない。蛾神に逢えるかもしれない。真相をたしかめるために、決意した。 不思議ともう、迷いはなくなっていた。 よくわらかんが、おれは蛾でビールを飲む!

1.夜の土呂部。会場らしき場所についた

140902 ganomi 04 テントがはってある。 140902 ganomi 01 テーブルに食べ物が用意してある。ビールも出てきた。 奥に、なにやら光るものと、集まる人、数名。 140902 ganomi 02 ライトトラップ。 現場にいたメンバーは光る仕掛けのことをそう呼んでいた。ターゲットをおびき寄せるのだろう。 こんな企画をいったい誰が?5くりでもおなじみ、日光茅ボッチの会代表の飯村さんとその仲間たちでした。 140902 ganomi 03 紫外線装置。これがポイントらしい。 しばらくすると。 140902 ganomi 08 きた。 そして時間が立つごとに… 140902 ganomi 09 増えてきた。 異様なものを目にしている。 最初にはそんな気持ちでした。 しかし。 140902 ganomi 10 みんな興奮気ぎみ。飲み食いするよりも、蛾に夢中。 新しい蛾が表れるたびに「これは●●だ!」とか、「この形はおもろい!」とか、「これは何?(蛾図鑑で)調べよう」とか。すごい盛りあがり。こんな現場では、蛾シロウトの不安などちっぽけなものです。 たまに休けいして飲み食いするのですが、新しいのが飛んでくると、すぐに自分自身が蛾のほうへ飛んていく。 未知の世界の話を聞くのは慣れてくると楽しいもので、時間がたつにつれ、違和感はだんだんうすれきました。 もしかしたら・・・これは楽しいのかもしれない? 「蛾はいろんな種類があって、見ていてほんと飽きないだよなぁ」 飯村代表はしみじみと語りました。 140902 ganomi 16 ちなみに、蛾とチョウの区別について、「昼に見かけるのがチョウ、夜が蛾」とかいろいろ言われることもありますが、例外が多く決定的な区別はないのだとか。フランスでは区別していないみたい。プチ蛾話。 140902 ganomi 11 蛾を待ちぶせ→いらっしゃいませ→チェック→記念撮影→たまにビール。 基本はこの繰り返しです。これがハマる。

2.ビューティフル蛾ボティを求めて

140902 ganomi 14 蛾です。ふだんは羽をとじているので体が見えないのですが。 140902 ganomi 20 しばらく観察していると、ちらりとピンクが見えました。 何だコイツ、外見は地味だけど、こんなキレイなものを隠しているのか?蛾の人間じらしテクも相当なもので、思うように羽を広げてくれません。 「見たい!」と強く求めてしまったあなた。なるほど蛾ワールドへようこそ。約20分後。 140902 ganomi 13 お!ついに羽を開いたか? 140902 ganomi 12 蛾「イッツ・ショータイム!」 ※会話はイメージです 一瞬、 140902 ganomi 22 が頭によぎったけれど…ビ、ビューティフル! ※ほんとうはちゃんと「なんとかベニなんとか」って名前があるのですが、メモしてませんでした。蛾さん、ざっくりした言い方でごめん。

3.そして蛾飲みは深夜まで続く

140902 ganomi 19 蛾メンバー「お、これはかわいい!」 蛾メンバー「羽の裏がいいね」 “羽の裏”?すごい会話だ。 しかし蛾ですよ?かわいいなんてありえない… 140902 ganomi 18 超もふもふ!めっちゃかわぇぇ! 140902 ganomi 15 さすが飯村代表。 カメラの蛾が気づかないほど、心が蛾! ・・・ しかたない、認めるしかない。楽しい蛾フレンズといることが条件だけれども、たしかにおもしろいし、ビールもイケる。 ちなみに、なぜ土呂部なのか?いろんな種類の蛾が集まる可能性があるからですが、それは草原とか、彼らが住みやすい環境が他よりも残されているいうこと。土呂部の環境は、蛾にとっても貴重なのです。茅ボッチの会の活動を続けることで、こういった環境を維持できる可能性もあります。ここ大事! 気がつくと、あっというまに21時すぎ。 帰りぎわに、お世話になった蛾メンバーから、家でもライトトラップをつくれるよ?どう?との提案。 たしかに教わればできるかもしれない。 ・・・ ・・・ でも近所の人はなんて思うだろう\(^o^)/ ※飯村代表よりコメントをいただき、とてもためになるので、以下に追記します
その後、さらに翼長15cmくらいあるヤママユガやシロシタバなどの大型の蛾やミヤマクワガタが加わりさらに賑やかになり、翌日仕事があることも忘れ、2時近くまで「蛾で飲んで」楽しみました。栗山恐るべしです。 下草の多くがシカに食べられてしまった日光と違い、栗山はまだまだ豊かな植生が生きています。その植生に依存するたくさんの蛾などの昆虫が、そしてそれを食べる小動物が、さらにそれを食べる大型のタカ類が生きられる素晴らしい環境が残されています。
140902 ganomi 21 日光茅ボッチの会について

2 COMMENTS

管理人

いいむらさん

コメントありがとうございます!いつもながらとても勉強になる内容なので、本文にも一部転載させていただきました^^
5くり邸に怪しげな白布…考えるだけでも笑えます^^

いいむら

ご紹介、ありがとうございます。この記事を見るとライトトラップにハマる人が続出するのではないでしょうか(^_^)。
その後、さらに翼長15cmくらいあるヤママユガやシロシタバなどの大型の蛾やミヤマクワガタが加わりさらに賑やかになり、翌日仕事があることも忘れ、2時近くまで「蛾で飲んで」楽しみました。栗山恐るべしです。
下草の多くがシカに食べられてしまった日光と違い、栗山はまだまだ豊かな植生が生きています。その植生に依存するたくさんの蛾などの昆虫が、そしてそれを食べる小動物が、さらにそれを食べる大型のタカ類が生きられる素晴らしい環境が残されています。
5くり邸の夜の庭に怪しげな白布が出現するのも時間の問題ですね(^_^)。

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