ズバーン!銃声が栗山の山に響き渡ります。シロウトが猟に連れて行ってもらった<その②>の続きです。
セコ(獣を追う人)のまねっ子をしばらくしていると、遠くから銃を撃つ音が何発か聞こえてきました。「決まったのか?」
セコたちは追込みを続けながらどんどん山を登り、タツ場(打つ人がいる場所)まで向かいます。そして着きしだい、代表の1人が無線でチーム全員に“終了”を伝えます。その後、少し離れた場所のタツからも無線で返答がありました。「数発打ちました。何発か当たっていると思います。」
本当に獲れたのか?緊張の瞬間
それぞれの場所に別れていたメンバーが集合します。この時点では、何匹に命中したか正確にわからない場合もあるようです。獣たちを探します。
発見。そして解体。
衝撃が走ります。テレビではなく、はじめて見る現実を前に、息を飲むしかできませんでした。
鳥獣被害により駆除の対象となる鹿さんですが、その肉はいろいろな部分が食料(美味)となるため、すぐに解体がはじまります。なぜ現場でやるかというと、そのままでは運ぶのが大変だからです。
マグロの解体ショーは見たことあるのに、ときどき目を背けたくなるほど、ショックの連続。アレとか、それにアレとか、放送できないシーンばかりです。プロたちも真剣な表情。ふだんはサラリーマンをしている方もいるのに、すごいギャップです。
ちなみにこの日は4頭獲れました。実は前回は獲れなかったので驚きました。通称:ゴルゴさんが大活躍だったそうです。
キモ(肝臓)は食べやすい大きさにして、しばらく雪の中で冷やし、帰るときに氷詰めの袋にいれて持って帰ります。
達人「こうすると美味しさが違うんだよ」。これはほんの一例で、山の知恵がポンポン出てきます。シロウト「へぇーすごいっすねー(マニアックっすねー)」。
オスにはツノがあります。いろいろなものに変身する価値の高いものなので、大事に持って帰ります。どんなものになるかは機会があればまた紹介します。
終了!山を下ります。
さすがに獣の身体を熟知していて、作業が早いです。あっという間に終了!
凄まじい現場をたくさん見たあとだけに、アルマゲドンというか、戦いを終えた男たちが地球に帰るシーンのようにも見えました。
リュックには獲れた肉などがぎっしり入っています。重いですよね?と聞くとプロは首を横にふりました。「空より重いものはないよ」。・・・名言!
山を下って、秘密の小屋につきました。山の男たちが、獲れたときにやることは1つです。次回に続くかも。
<前回の記事はこちらから>
>>シロウトが猟に連れて行ってもらった<その①>
>>シロウトが猟に連れて行ってもらった<その②>