毎年8/17 は、湯西川温泉の年に1度の祭「湯殿山神社祭礼」です。見学のしやすさや祭の規模を考えると、栗山の祭の中では、観光客が楽しめる要素が最も多いかも。
祭や獅子舞というと、地域特有の文化など難しいイメージがどうしてもあります。なので単純に見た目だけでも楽しめるよう、写真メインで流れを簡単に紹介します。
1.湯殿山神社祭礼 8時頃スタート
湯西川では、獅子舞以外にも見どころがいっぱいです。ずらりとそろったメンバーに注目です。
- 「てんぐのお面をつけた猿田彦(さるたひこ)」
- 「神官(神道)」
- 「僧侶(仏教)」
- 「惣代長(そうだいちょう、湯西川全体の区長)」
- 「行人(ぎょうにん、白い装束を着ている)」
たちが行進します。平家の菩提寺(ぼだいじ、先祖のためのお墓)である「慈光寺(じこうじ)」からスタート。ゴールは総鎮守(そうちんじゅ、地域の神社のトップ)である湯殿山神社。コースは以下のような感じです。
寺→神社へ。 湯殿山神社祭礼は、神仏習合の大祭典なのです。
※神仏習合=しんぶつしゅうごう、神と仏の信仰の融合
湯西川では、昔から東北文化の流れをくむ山岳信仰(神仏習合)が盛んでした。修験者(しゅげんじゃ)たちは、東北の霊山である出羽三山(湯殿山、月山、羽黒山)に何日もかけてお参りをしていたそうです。
いつのころか湯西川で温泉が発見されたときに、山形・湯殿山神社から神霊を勧請(かんじょう、神の霊を分けたものを別の神社にうつす)を受けてできたのが、湯西川・湯殿山神社なのでした。
山形・湯殿山神社のご神体は湯の滝。ズバリ“湯”です。
湯西川は、温泉の守り神がついているのです
それから湯西川温泉では、地域の安全と五穀豊穣(農作物が実る)を願い、毎年「湯殿山神社祭礼」を行うようになったそうです。 実際には3日前から行事があるのですが、一般の人が見られるここから紹介します。
湯殿山神社まで一行は向かいます。
「下におろう!下におろう!(下に降りなさい)」 行人たちより高いところにいると、怒鳴られしまいます。俳優なみの名演技です。
湯殿山神社に到着。 地元の方は先に付いていて、厳粛な空気の中、行人たちを見守ります。
湯殿山神社の奥へ
ここで神事を行います。
2.2地区の獅子舞 10:30頃スタート
この日は湯西川の上(かみ)地区からスタート。2ヶ所の獅子舞を同時に行うのは、栗山でも湯西川だけです。
笛や太鼓にあわせて舞う一人立三匹獅子舞です。
続いて下(しも)地区。衣装が微妙に異なっているのもわかりますか?
3.湯西川の獅子舞 こんなところにも注目
すごい迫力です。
今にも襲いかかってきそうな勢いな獅子舞を、うしろで必死に抑えています。
休けい中。獅子舞にはまわりの人のサポートが不可欠です。
道化師であるササラも祭を盛り上げます。
暴走?
「オラオラオラオラオラオラオラァァァァ!!!!!」
※会話はイメージです
写真にはありませんが、境内では、地元の方たちがごちそうを食べながら、年に1度の祭を楽しんでいます。
祭の背景には難しい話もあり、厳粛な空気もありますが、湯殿山神社祭礼には、
単純に見た目として楽しめる要素もいっぱいです